2017年11月16日
肋間神経痛に有効な鍼灸治療
肋間神経とは、背中(胸髄)から出て、12対の肋骨に沿って走行し、胸腹部に分布する末梢神経です。
これが何らかの原因で障害されたために生じる痛みが肋間神経痛です。発病は、中年以降に多くなっています。
肋間神経痛の症状は、片側の急な激しい痛みが特徴です。脊椎から肋骨に沿って、激しい痛みが突然起こります。
肋骨に沿った部位やお腹を指で押すと痛みが感じることが多いです。
深呼吸、せき、大きい声などで痛みが誘発されるほか、痛みのないほうに体を曲げて、神経を伸ばすようにしても痛みがおこります。
痛みの持続時間は、数秒から長くても数分と短いのが普通で、繰り返して起こります。
原因不明の原発性肋間神経痛と、原因の明らかな続発性肋間神経痛に分けられます。
原発性肋間神経痛(原因不明)は、ストレス・疲労・不自然な姿勢を長くとっていたことで起こることがあります。これは末梢神経に何も病変がありません。
続発性肋間神経痛(原因明白)は、末梢神経および脊髄の知覚神経の刺激や障害によっておこります。
この原因としては、帯状疱疹による神経炎・脊髄腫瘍・黄色靭帯骨化・肋骨骨折・脊椎外傷などがあります。
また、胸膜炎・肺炎・肺がんなどの胸部の内臓が関係していることもあります。
一般的には、消炎鎮痛薬や湿布を用いて経過を観察します。
外傷による場合は、胸郭を固定するため、幅広いベルトで肋骨を固定します。
強い肋間神経痛が長引くようであれば、神経ブロックが有効です。
通常は、局所麻酔薬を使用して行います。肋骨のすぐ下を走る肋間神経に針を刺し、局所麻酔薬を注入します。
神経の炎症があると思われる場合は、ステロイドと局所麻酔薬を混ぜて注入します。
鍼灸治療は、内臓の働きを高め、肋間神経の鎮痛作用を促します。
肋間神経痛の発症時には、体力低下やストレス過多により、体全体のバランスや機能が低下している状態を伴うことが多くみられます。
そのため、痛みがある場所への治療にとどまらず、内臓機能の働きを高める治療が必要となります。
また、肋間神経痛は、帯状疱疹が原因で発症する場合があります。
帯状疱疹発症時に鍼灸治療を行うと、帯状疱疹後の肋間神経痛を防ぐことができます。
肋間神経痛に伴う痛みには様々なタイプがありますが、持続的、断続的な痛みに対して、鍼灸治療は有効です。
(文責:吉田)
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Posted by 清野充典 at 13:49│Comments(0)
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