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2017年08月02日

腓骨神経麻痺

 
 腓骨神経(膝裏の近く、ふくらはぎ外側の皮膚の表面を通っている神経)が、膝関節外側の関節のすぐ下の骨を触れる所にある腓骨頭のあたりで圧迫されると、腓骨神経麻痺が起こります。

 腓骨神経は、足首や足指を持ち上げ下腿外側の皮膚感覚を支配する働きを持つ神経です。腓骨神経は、膝関節のやや末梢で皮膚に近い部分を走っているため、圧迫を受けやすくなっています。


 腓骨神経麻痺が生じると、足首や足指が下に垂れたままの状態となり、自力で背屈ができなくなります。これを下垂足(垂れ足)といいます。
 
下腿の外側から足背(足の甲)ならびに小指を除いた足指背側にかけて感覚が障害されて、しびれたり、触った感じが鈍くなります。
 
 下垂足が明らかでない時でも、障子の敷居で足を引っ掛けたり、スリッパやサンダルが歩いているうちに脱げやすいといった症状がみられることがあります。

 下垂足が明らかになると足首と足指が下に垂れた状態となるため、靴下や靴を履く際には、うまく履くことができなくなります。

 車の運転でも、右足に麻痺が起こればアクセルやブレーキを踏むことは困難になります。


 最も多いのは、膝の外側(腓骨頭部)への外部からの圧迫により生じるものです。
 下肢の牽引(けんいん)などで仰向けに寝た姿勢が続いたり、ギプス固定をしている時に、膝の外側や後ろから圧迫されて生じることもあります。                   

 長時間に渡って足を組む姿勢をとることや、草むしりのように膝を曲げた姿勢をとること、硬い床の上で横向きに寝ることで生じることもあります。


 関節リウマチによる関節の変形、ガングリオンなどの腫瘤、腫瘍が原因になることもあります。

 整形外科・神経内科の医師による治療では、原因が明らかでないものは、保存療法を行います。
 保存療法には、圧迫の回避・除去、局所の安静、薬剤内服、運動療法などがあります。
 症状が軽く、明らかな誘因がある場合には、生活習慣の改善で軽快することがあります。3カ月ほど様子を見て回復しないもの、麻痺が進行するものでは、手術を行います。


 圧迫されている腓骨神経の走行に沿って、刺鍼・鍼通電治療を行うことで神経の再生が促進されます。それと同時に、足首や膝を動かすリハビリを行います。

 また、動かない足を無理やり動かそうとすると力をとても使いますので、下腿の筋疲労なども出現します。

 局所の治療と同時に、これら筋疲労も治療していくことが大切です。腓骨神経麻痺は適切な治療をすれば治る疾患です。

 軽い症状の場合は自然に治ることもありますが、麻痺の治療は、一日も早く治療を始めることが重要です。


 歩き方に違和感を感じたり、脛から足首にかけてしびれ感があった場合には、腓骨神経麻痺を疑って、鍼灸治療を受けられることをお勧めします。
(文責:吉田)

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  • Posted by 清野充典 at 09:30Comments(0)鍼灸治療について